2015年12月20日日曜日

[スクーリング作品紹介]染織II-3腰機で帯を織るa

完成作品をご紹介します。

黄色の濃淡と青のみで構成された潔さが魅力です。
淡い黄色を入れている部分は糸を一本単位で配置しているので
青い糸が点々になったり線になったりして見える面白さがあります。

薄いピンクとベージュはほぼ同じ明るさの色です。2色が織り混ぜ
られているところは色の混ざり方が魅力となっています。紺色で全体を
締めているのでピンクやブルーなどの明るい色が軽やかに見えます。

中南米への旅の思い出・・・腰機で布を織っている人々との出会いや
明るい太陽、自然の美しさなどをインスピレーションにして織られた
帯です。鮮やかな色合いが日本の浴衣にも合うことでしょう。


暖冬かと思いましたが、ここのところ冷え込んできました。
手先や足先、肩、腰などを冷やさないように、暖かくして織物に勤しんでください。
(久田多恵)

2015年12月16日水曜日

[スクーリング授業風景]染織Ⅳ−1b 色彩構成

みなさまこんにちは!
スクーリング風景をお届けします。
[スクーリング授業風景]染織Ⅳ−1b 色彩構成東京会場 酒巻洋一先生
魅力的な「かたち」を生み出す。
独自の「かたち」や「色」をみつけだすこと、それらを効果的に
用いるための構成を学びます。

スケッチから始まり、スケッチから魅力的な線の抽出。
基本ユニットの作成と楽しい作業が続きます。

自分の眼と手から生み出される
おもわぬ「かたち」「いろ」との出会いにわくわくする授業です!(yh)

魅力的な作品がたくさん!



[スクーリング授業風景]染織Ⅴ-5 沖縄産地研究

みなさまこんにちは!
師走にはいり、クリスマスに年末年始のご用意で
お忙しい時期ではないでしょうか?

少しさかのぼりますが、
11月に行われた沖縄産地研究の授業風景のご紹介です。
[スクーリング授業風景]染織Ⅴ-5 沖縄産地研究 平井真人先生
3年生の授業になります。毎回大好評です。
博物館や工房を見学し、体験を通して沖縄の工芸について学びます。

沖縄の空気と風を感じる、染織の旅です。
個人ではなかなか、出会えない現地の工房やワークショップでの
リアルな体験が今後の制作の糧になります。(yh)



芭蕉の木
琉球藍ワークショップ
琉球藍泥藍製造見学
琉球藍泥藍製造見学
琉球泥藍は、藍を発酵させ、沈殿させて作ります。

琉球藍染め体験



美しいですね!

段染め
苧麻引き・苧麻績み体験



苧麻引き・苧麻績み体験




苧麻引き・苧麻績み体験
こんなに細くしなやかな繊維になります。




2015年12月11日金曜日

クリスマス@ギャラリーギャラリー展のお知らせです☆

この間、12月になってしまった〜と思ったら、
もう12月も中旬にさしかかっています。
この調子だと、あっという間に来年を迎えそうな気がします(笑)。

さて、来年になる前に、京都のギャラリーギャラリーでクリスマス展が開催されます。
年末に京都にお越しになる方は、どうぞのぞいてみてくださいね。
「大事な人への、そして自分へのクリスマスプレゼント」が見つかるかもしれません。
通信教育部染織コース教員は、村山順子氏、吉田桂子氏、新田恭子氏が出品しています。
お隣のショーケースギャラリーとメリーゴーランドも素敵な作品や本がいっぱいです、
要チェックですね!(yh)

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CHRISTMAS@GALLERYGALLERY
クリスマス@ギャラリーギャラリー
2015年12月15日(火)ー12月27日(日)木曜日休廊
12:00-19:00

ギャラリーギャラリー
京都市 四条河原町 京都マルイより南側1つ目の点滅信号南50m東側
http://web.kyoto-inet.or.jp/people/kictac/Gallery2/
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2015年12月8日火曜日

[スクーリング授業風景]染織III-4組織を織る(後半)/染織II-3腰機で帯を織る 

この秋に開講された染織コーススクーリングの様子をご紹介します。

a日程10月10日〜12日(担当 久田多恵)、b日程10月17日〜19日(担当 新田恭子)
京都の瓜生山キャンパスで開催されました。

 この授業は腰機(こしばた)を使って自分の帯を織る授業です。女性の浴衣帯は幅15センチ前後で長さは3.5メートル前後。男性の帯は幅10センチ前後で長さ4メートル前後です。幅や長さは好みで調節します。

 腰機は後帯機(こうたいばた)とも呼ばれ、自分の腰でたて糸に張力を与えて織り進めます。バックストラップウィーヴィングという言葉を聞いたことがある方もいると思いますが同じ意味です。

 織機というと部屋を占領するような大仕掛けのものを想像しますが、腰機は数本の棒があれば織ることができます。ただし、たて糸の張り具合を織りやすいようにキープしたり、よこ糸を通すための仕掛け(糸綜絖)を操作したり、一定の織り幅を保って耳や織り目を美しく整えるにはコツが必要です。織り手の体や手の動きがそのまま布の表情になるとも言えます。
 
 授業では色糸を5色まで選んでたて縞の帯をデザインし、整経(たて糸を作る作業)、腰機の仕掛け作り、織り出しまで行います。3日の授業が終了したら、後は自宅で織り進めて提出します。


色糸から2〜5色を選びます。縞にするには最低2色必要。
よこ糸はたて糸の色の中から1色選びます。

たて糸は150本。色の並びや太・細を工夫してデザインします。
手持ちの浴衣や自分で染めた絞り染の浴衣に合わせるのも楽しみです。

デザインが出来上がると整経です。
糸は糸玉からまっすぐ上に引き出すのがコツ。

2本の糸で綾を取る方法。

整経が終わるとたて縞の様子がよくわかって嬉しいですね。

教員による織のデモンストレーション。


織り進めます。
浮き織を入れる人もいます。

見覚えのある教室・・・NA201、202が織工房に!
長机にたて糸の端をクランプで固定しています。
(写真は2014年度の様子)
この方法のいいところは腰で引っ張るのと同時に足を踏ん張って
机を押すことでたて糸の張力を調整できることです。

続きを自宅で織るために、机以外の方法でたて糸を張る方法を紹介。
ドアノブや柱、階段やベランダの手すりなど、しっかり固定できる場所を探します。

 長い帯を織るには根気が必要です。また織り進める間にはトラブルが起こることもあります。原因をさぐって解決方法を考えます。もちろん染織研究室もいろいろな方法でサポートします。

 この課題を通して織物と機の基本的な構造を知り、帯の役割や装うことについて考えます。また自宅で織る工夫をし、自分の生活の中に織る時間を取り入れることを実践してもらうことも大きな目標です。織り終わる頃には糸の扱いと織物について、格段に理解が進むことでしょう。(久田多恵)






2015年12月1日火曜日

[スクーリング作品紹介]染織II-3腰機で帯を織るa

完成作品をご紹介します。

黄色の濃淡、青の濃淡を組み合わせ、赤いラインを効果的に配置しています。
それぞれの色は糸を一本交互に整経して混ぜる方法と、二本以上の縞で混ぜる
方法の二種類を使っています。色の変化とともに混ぜ方の違いも魅力です。
緑色を使っていないのに緑味の色に感じさせているのは色の不思議ですね。

12月に入り、何かと気ぜわしい毎日ですね。少しずつでも時間を作って織り続けてください。少ししか進まない日もありますが、そんな日を重ねていればある日急にはかどるようになります。 久田多恵