2015年7月7日火曜日

大学院勉強会、前半です!

染織コースの大学院では、珍しい染料や素材、新たな技法、基礎のスクーリングでは時間が無くお伝えすることが叶わなかった日本各地の美しい染や織を勉強会という形で、一緒に勉強しています。

今回は4月に行われた、繊細な苧麻の織物で名高い宮古上布・勉強会の様子をご紹介します。


まず、宮古上布保持団体代表 新里玲子先生の工房にお邪魔しました。
先生の素晴らしい作品と元になる美しい糸を見せていただきました。




宮古上布は、この苧麻の美しい糸が命です。この糸は80歳を越える宮古島のおばあが積んでいます。


織物を織るための糸の整経も独特です。整経の手法を見せてもらいました。
















翌日は仕上げの工程を見学に伺いました。
砂川先生の砧打ちの工房です。
















砧打ちをする事で、上布は輝くような艶をおびていきます。
布目を確かめながらの作業は一瞬も気を抜く事はできません。
砧を打つ迫力に圧倒されました。


では苧麻の糸はどのように作られるのでしょうか?
まず苧麻畑で原材料の苧麻の収穫です。



苧麻はいくつか種類があるそうです。
繊維が細く、繊細な糸が取れる、赤ブーという種類の苧麻を刈り取りました。


刈り取った苧麻から繊維を取り出します。
この工程をブー績みというそうです。

羽地先生の工房の軒先をお借りして、刈り取った苧麻の茎から繊維を取り出します。


取り出した苧麻の繊維です。
ここから繊維を繋ぎ(ブー績み)ます。
















後半に続く!(高木光司)